CEOブログ

ユニクロから学ぶマレーシア進出に成功する方法

ツバキモトグループCEOの椿本健太です。
本日は、ユニクロが海外で成功した理由を私の視点でお伝えします。

ユニクロを展開するファーストリテイリングは、世界で成功している日本企業の代表例ではないでしょうか。
2001年に海外進出した主力事業のユニクロは、現在では売上高、営業利益とも海外事業が国内を上回っており、2020年のアパレル専門店売上ランキングでは世界第3位に入っています。
私が住んでいるマレーシアでもユニクロは大人気です。

なぜ、ユニクロが世界で成功したのか。
私は、先月の決算発表での柳井会長兼社長の話を聞いて、そこに成功要因が全て入っていると思いました。
決算発表の詳細は、以下をご覧ください。
https://www.wwdjapan.com/articles/1202908

まず、ファーストリテイリングの柳井会長兼社長は、これからの企業にとって生きる道はグローバル展開しかないと仰っています。
その上で、アジアを世界の成長センターと位置付けて、これまで以上に本格的にアジアに進出していく。出店のペースを加速し、アジアで圧倒的なナンバーワンになるという方針を出されました。
中でも東南アジアの出店を強化し、年間出店40〜50店舗を100店舗程度と倍増するそうです。

業態開発については、自社の強みを生かしながらマーケットの特性に合わせて事業コンセプトを再設定し、世界中の文化、デザイン、技術、人材、資源などを活用しながら商品開発を進めることの重要性を説明されました。
また、それを現地の人材と一緒に進めるための人材獲得・育成の仕組み構築を始めているということです。
まさに、私たちがマレーシアで成功するための重要な要素の一つとして提言しているローカライズの考え方です。
そして、東南アジアではコロナをきかっけとしたライフスタイルの進化が急速に進んでいます。
デジタル化によって店舗のあり方も変化しており、オンラインを強化することで店舗を削減したり、またオンラインを活用することで店舗に新たな価値を生み出そうとする試みが増えています。
東南アジア諸国は平均年齢が日本と比較して低いので、このような変化への対応スピードは日本以上に早いと感じます。
この点についても柳井会長兼社長は、インターネット販売がアジアでナンバーワンになるための鍵とした上で、店舗での販売とインターネット販売を融合し、相乗効果を出していくという方針を示されています。

私は、今回の決算発表での柳井会長兼社長からの話は、これからの日本企業の成長戦略とそれを指揮する経営者の考え方の模範になると思いました。

ファーストリテイリングは、山口県宇部市という小さな町の商店街の紳士服店から恵まれた資源を持たずに世界第3位のアパレル企業にまで成長しています。
その理由を柳井会長兼社長は、楽に儲かる方法を考えるのではなく、お客様に一番喜んでもらえる商品は何か、社会のために最も役立つビジネスは何か。それらをどうしたら提供できるか、真剣に考え実行する。最初から業界の常識を前提にするのではなく、服とは何だろうか。今の社会は服に何を求めているのか。全ての人にとって究極的に良い服はどんなものか。こういったことを愚直に問いかけ、考え抜いて、具体的な商品の形にすることだと分析されていました。

ファーストリテイリングと柳井会長兼社長は特別ではないということです。
ビジョンと戦略と実行力があれば多くの日本企業とその経営者には同様に海外で成功する可能性がある。
そのことを改めて教えていただいた気がします。

Tsubakimoto Group Inc.
CEO 椿本 健太
https://tsubakimotogroup.com/

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